【とこぽへんしゅう部がおとどけする「とこポスト」 キッズばん】夏休みの自由研究レスキュー!とちぎの化石を見に行こう
わたしたちの住んでいる、とちぎ。
とちぎの大地は、いつ、どんなふうに生まれたんだろう?
それを知る手がかりになるのが、地そうや、その中にある化石です。
自由研究やお出かけもしたくなる、この夏休みに、
「とちぎではどんな化石が出てくるのか知りたい!」
「自分でも、化石をさがしてみたい!」というみんなに向けて、
3つのしせつをしょうかいします。
中には、自分で化石をさがせるしせつもあるよ!
化石って「石」だけなの?
化石について知るには、まず「化石ってなんだろう?」というギモンから。
地球が生まれたのは、だいたい46おく年前。
そして、さいしょの生物があらわれたのが35おく年前くらいと考えられているんだ。
それから今まで、たくさんの生物が生まれ、ぜつめつし、進化して……。
そんな昔の生物を今につたえてくれるのが「化石」だよ。
その多くは、生物が「石」にすがたをかえたものだけど、そうとはかぎらないんだ。
たとえば、シベリアの氷の中から見つかった「れいとうマンモス」だって、りっぱな化石。
そして、きょうりゅうののこした「足あと」や「うんち」、
エビやカニが住んでいた「すあな」だって、実は化石なんだよ。
どう?化石ってとっても、おくが深くて、ワクワクするよね!
クジラもゾウもとちぎにいた!はく物館をたんけんしよう。
さいしょにしょうかいするのは、「栃木県立博物館(とちぎけんりつはくぶつかん)」だよ。
ここはとちぎの自ぜんも文化も、どちらも学べる「そう合はく物館」だけど、化石もいっぱいてんじされているよ。とくに多いのは、「てんじ室1」の「地しつ時代のとち木」ゾーンや、「てんじ室2」の「岩石・こう物・化石」ゾーン。
「てんじ室1」の「地しつ時代のとち木」ゾーンには、ナウマンゾウやニッポンサイの化石がてんじされているよ。ナウマンゾウは、大昔に生きていたゾウ。とちぎにもゾウがいたんだね。見上げてみると、その大きな体と、長いキバにびっくりしてしまうかも!
とちぎにゾウがいたことにもおどろくけど、もっとびっくりなのは、「クジラもいた!」ということかもしれないね。
なすからすやま市に道路をつくっているときに、1200万年前ごろの地そうから、クジラの化石が見つかったんだ。……ということは、今は海のないとちぎにも、「海があるころがあった」ということだね。
このクジラは、ヒゲクジラのなかまだということがわかっているけど、化石が見つかった場所にちなんで「オオガネクジラ」ともよばれているよ。この「オオガネクジラ」の化石も「てんじ室1」にてんじされているんだ。
はく物館で化石をながめながら、大昔のとちぎがどんなふうだったのか、想ぞうしてみよう。
☆栃木県立博物館(とちぎけんりつはくぶつかん)
宇都宮市睦町2-2
http://www.muse.pref.tochigi.lg.jp/
●たくさんのイベントを開さい中!
小学生向けの体けんや、いっぱん向けのこうざ・かんさつ会など、たくさんのイベントがあるので、ぜひさがしてみてね。
令和6年度栃木県立博物館催し物案内▼
http://www.muse.pref.tochigi.lg.jp/pdf/eventinfo2024.pdf
原石をわって、化石を見つけよう。予やくなしで化石さがし体けん!
写真は植物 イヌブナの化石
次にしょうかいするのは、「木の葉化石園(このはかせきえん)」。
温せんでも有名な那須塩原(なすしおばら)市にあるよ。
ここでは、「木の葉石」がとれるんだ。
「木の葉石」は、その名の通り、木の葉をはじめとする植物化石。
「なーんだ、葉っぱの化石か」なんて、がっかりしないで。
この「木の葉石」は、細かな葉みゃくまできれいにのこっているなど、「本当にこれが化石?」ってびっくりするくらいほぞんじょうたいがよくて、せん門家の間でも注目されるほどなんだよ。それに、木の葉だけでなく、こん虫や魚、カエル、ネズミなど、いろんな生物の化石もいっしょに見つかっているんだって。
「木の葉化石園」は、1905年に開園し、それからずっと化石がほられつづけている、とってもれきしのあるところ。化石園で発くつされた化石や、そのほか世界中で見つかった化石やこう物もてんじされていて、見学することができるよ。
そして、この「木の葉化石園」では、予やくなしでだれでも、「木の葉石の原石」をわって、化石さがし体けんができるんだ。どんな化石が出てくるか、楽しみだね!
☆木の葉化石園(このはかせきえん)
那須塩原市中塩原472
http://www.konohaisi.jp/
●化石さがし体けん(予やくふよう)
1ふくろ ぜいこみ700円(5こ入り)
1人2ふくろまで(かならず化石が出るとはかぎりません)
ショップコーナーで原石を買って、その場で体けんできます。
き想天外!ペルムきにはどんな生物がいたの?
さいごは、佐野(さの)市にある「葛生化石館(くずうかせきかん)」。
佐野市内で見つかった、化石がてんじされているよ。
葛生(くずう)化石館のある葛生(くずう)ちいきからは、セメントなどの原りょうになる石かい岩がたくさんとれるんだけど、この石かい岩は、大昔に生きていたかたい殻をもった生き物がつくったものなんだ。だからこそ、石かい岩の中からは、たくさんの生物の化石が見つかる、ってわけ。
さて、さっき「大昔」といったけど、どれくらい昔だと思う?
そこで、出てくるのが「ペルムき」という時代の名前。
ペルムきは、今から2おく9千万年前~2おく5千万年前で、きょうりゅうが生まれるよりもずっと前の時代だよ。そんなころに生きていた生物が、石かい岩をつくったんだね。
もちろん葛生化石館には、ペルムきの化石もいっぱいてんじされているよ。ペルムきってどんな時代だったんだろう?き想天外な生物の化石をながめながら、ペルムきへトリップしてみよう。
☆葛生化石館(くずうかせきかん)
佐野市葛生東1-11-15
https://www.city.sano.lg.jp/sp/kuzuukasekikan/
●化石みがき体けん
ペルムきの海の中に住んでいた生物フズリナやウミユリの入った石かい岩をやすりなどでみがき、表面をピカピカにすることで中に入った化石をかんさつします。来館して館内のアンケートに答えると、むりょうで化石入りの石かい岩がもらえるので、ぜひおうちでみがいてみよう。
そのほか、ふ定期でワークショップも開さい中。
参考:栃木県教育委員会『とちぎふるさと学習』「とちぎの地質」
https://www.tochigi-edu.ed.jp/furusato/group.jsp?p=11