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更新日 2024/03/14

【とこぽ編集部がお届けする「とこポスト」】「全国で栃木だけ」の制度も!妊娠中・0~2歳児を育てる家族が知っておきたい「栃木のとっておき子育て支援」5選

こどもを授かった瞬間から始まる、楽しくも怒涛の日々。次から次へと舞い込むライフスタイルの変化に、戸惑うことも。でも、聞いてください!栃木県には、そんな家族を応援するための、充実の「子育て支援」が揃っています。


妊娠中や0~2歳児を育てる際にきっと役立つ、栃木県の「子育て支援」5つを、先輩保護者の「ここがよかった!」の声付きでご紹介します。知っておいて、損はありませんよ。



全国で4例のみ!ただでさえ不安な妊娠中、医療費の心配をなくす「妊産婦医療費助成制度」


妊娠した瞬間から、女性の体はさまざまな変化が起こります。中には、思わぬ病気やトラブルも。


そんなときに助かるのが、「妊産婦医療費助成制度」。


妊娠中(妊娠の届出をした月の初日)から、出産を経て出産の翌月末まで、病気やケガなどでお医者さんにかかったとき、医療費の自己負担額が助成される制度です。医療機関ごとに月500円の自己負担はあるのですが、この自己負担分も市町が負担することがあり、無料で医療が受けられる場合が多いです。


もちろんこの「病気やケガ」は、妊娠・出産に伴うものだけではなく、幅広い病気・ケガが対象です。ただし、入院した場合の「食事医療費」は対象外なのでご注意を。


さらに、特筆すべきは「所得制限がない」こと!共働きの家庭など、所得が高くても妊産婦なら誰でも対象となるのが、うれしいですね。


そして、聞いてください、この「妊産婦医療費助成制度」は、全国でも栃木県を含む4県でしか実施されていない、レアな制度なんです。しかも、所得制限もなく、すべての医療費が対象になるのは、栃木県だけ。栃木県なら、何かと心配ごとの多い妊娠・出産が、少し安心になりますね。



先輩保護者の「私も使いました!」

○2人目を妊娠している際、中期から切迫早産になってしまい、毎週ホルモン注射に通っていました。補助券では賄えず、自費での負担が多く、仕事もできなかったため、経済的な不安がありましたが、妊産婦医療費助成制度を利用し、安心して通院することができました。(むずこさん)


○妊娠中に入院をした際に使いました。まさか自分が入院するとは思っていなかったし、ただでさえ不安な妊娠中…入院の費用の心配をしなくて良かったのは、すごく心強かったです。後で全国でも4県しか実施してない制度だと知り、すごくありがたかったなと思いました。(つむママさん)



みんなで子育てを応援!提携企業の商品ももらえる「ようこそ赤ちゃん!支え愛(あい)事業」


かわいい赤ちゃんを迎える妊娠・出産ですが、家の中で我が子と向きあう日々に、ともすれば「誰も助けてくれない」と孤立感を深めてしまうことも。


また、少子高齢化が進む現在、「自身の子育てが始まるまで、まとまった期間こどもと触れ合った経験がない」という保護者も多くいます。そんな場合、こどもを育てることに強く不安を感じたり、「どうしていいかわからない」といった混乱も起こりがちです。


そんなときの強い味方となるのが、栃木県の「ようこそ赤ちゃん!支え愛事業」。


「ようこそ赤ちゃん!支え愛事業」では、妊娠届出や電話相談を通じて、家庭の状況やニーズを把握します。産後は、出生届や乳児家庭全戸訪問時に、母子や子育ての状態についてヒアリング。どちらのケースでも、もし困りごとがあれば、SOSを素早くキャッチし、必要な支援を行います。


そして、訪問時に、保健師さんが一緒におうちに持参してプレゼントするのが、もらってうれしい「企業の協賛品」&お祝いメッセージ。


この「企業の協賛品」ですが、実は栃木県で子育てする家族のため、提携企業から贈られた商品も入っているんです!内容は、年度によっても異なりますが、赤ちゃん向けの粉末飲料や紙オムツなど、子育てにすぐ役立つものばかり。


ちなみに、令和6年度の「企業の協賛品」 には、こんなものが入っています。



 ・紙オムツ・・・株式会社花王
 ・麦茶・・・・・アサヒグループ食品株式会社
 (マタニティマークキーホルダー・・・JA共済連栃木(母子手帳交付の際配布))

「みんなで子育てを応援しよう!」というあたたかい気持ちが伝わってくるプレゼントですよね。



先輩保護者の「私も使いました!」

○長男の出産の際、コロナ禍だったため、人と会う機会が少なく、人と話す機会も自ずと少なくなっていました。そんな中、保健師さんが訪問してくれ、自分の小さな悩みを聞いてくれたり、「赤ちゃんをここまで大きく育ててがんばったね!」と声をかけてくれたりしたことが印象的でした。とちまるくんのバッグも使いやすく、いまも保育園バッグやお世話バッグとして愛用しています。(きょぷさるママさん)


○出産して2カ月くらい経ったとき、訪問がありました。夫が家事など手伝いをサボり始めた頃だったので、保健師さんが産後のサポートが大切なことをやさしく説明してくださり、夫の気を引き締めるいいタイミングでした。(はるきちさん)



全額公費負担!生後すぐ22疾患の検査で障害を予防する 「先天性代謝異常等検査」


できればない方がいいですし、出産前には考えたくないことかもしれませんが、生まれてきた赤ちゃんが、先天性の病気を持っていることがあります。


中には、「フェニルケトン尿症」など、「体内のアミノ酸を分解する酵素の働きが不十分なため、アミノ酸が分解されない」といった、先天性の代謝異常症を抱えた赤ちゃんも。この場合、気づかないままに過ごしてしまうと、嘔吐や知能障害を起こす可能性があります。


また、「重症複合免疫不全症」を持った赤ちゃんは、生まれつき免疫機能が働かないため、感染症にかかりやすく、高熱や重度の肺炎を繰り返すのですが、やはり疾患の診断が下りないまま、もしBCGやロタウイルスなどの生ワクチンを接種してしまうと、重篤な副反応を発症してしまうのです。


こういった怖い事態を防止するため、「生まれつき代謝やホルモンをつくる働きが十分でなく、全身に影響を与える病気」を生まれて間もないうちに発見し、治療を開始することで、病気による障害の発症の予防を目指して行うのが、「先天性代謝異常等検査」です。


具体的にはどうやって検査をするのでしょう?


対象となるのは、生後4~6日目(出生日は0日と数えます)の赤ちゃん。出産した医療機関で、赤ちゃんのかかとから、ほんの少しの血液を採取、専門の検査機関で検査します。検査結果は、約2週間で出るため、1カ月検診のときなどに教えてもらえます。異常がなければ「異常なし」ですが、もし「再検査」や「精密検査」の場合は、出産した医療機関から連絡があります。


この検査ですが、採血料は自己負担なものの、検査料は栃木県が負担するので、無料です。


そして、今まで20疾患について検査をしていたところ、令和5年度から新たに「脊髄性筋萎縮症」と「重症複合免疫不全症」の2疾患が追加され、合計22疾患の検査ができるようになりました。赤ちゃんにより多くの病気がないか確かめられるようになった、ということで、これは朗報ですね!


さらに、この2疾患の「全額公費負担」は、なんと全国で栃木県が初めて。とても先進的な取り組みで、うれしいですね。より多くの赤ちゃんが、いち早く病気を見つけることで、障害の発症をなくせますように。



先輩保護者の「私も使いました!」

○長男も次男も、生まれてすぐに検査をしてもらいました。異常なしの結果にホッとしました。予防接種などの問診票でずっと聞かれる項目なので、受けて良かったと思います。ありがとうございました。(wakoさん)


○全額費用負担は助かります。(黒蜜きな子さん)



栃木県全域で中3まで助成!さらに高3まで助成の市町も!「こども医療費助成制度」


こどもが生まれると、本当にお世話になるのが、小児科をはじめとするお医者さん。


どうしても体調を崩してしまうこどもを連れて、今日は耳鼻科、明日は皮膚科、はたまたケガをしたかもしれないので整形外科へ……と毎日のように医療機関へ通うこともあります。そんなとき、こどもの病状が心配なのはもちろんですが、同じように心配になるのが医療費。頭の痛い問題です。


でも、安心してください!栃木県には、生まれた日から中学校3年生までを対象に、 病気やケガなどでお医者さんにかかった場合、医療費の自己負担額を市町が助成する「こども医療費助成制度」があるのです。

 

この「こども医療費助成制度」、所得制限もないので、栃木県で子育てする家庭なら、どんな家庭でも利用することができます。


また、栃木県では「中学校3年生まで、未就学児以外には1医療機関あたり月500円負担あり」ですが、住んでいる市町によっては、さらに独自の助成があって、「高校3年生まで無料」などの場合も。大きくなっても、部活などでケガをすることもよくあるので、これはうれしい拡大ですよね。ぜひ住んでいる市町に問い合わせてみてくださいね。



先輩保護者の「私も使いました!」

○こどもが5歳になるまで、保育園に通い始めてから本当に毎月、ひどいと月に2回発熱していました。風邪をこじらすとすぐに喘息。吸入に通ったり、薬をもらったり、この制度がなければ、気にせず通えなかったと心の底から思います。こどもに必要な医療を届けられて助かります。(りんりんことことさん)


○乳児の頃からこの制度に助けられました。手持ちがなくても病院へすぐ駆け込めるので、本当にありがたいです。「念のため」で病院へ行けるようになるので、実は骨折していたり、感染症が判明したりすることがありました。「こども医療費助成制度」がなければ、重大な事態になるところでした。(minchさん)



上の子が卒園しても対象!「第2子から」に拡充予定も!「第3子以降保育料等免除事業」


ほとんどのお子さんが、小学生になるまでに、保育所や認定こども園、幼稚園などで集団生活を経験されますよね。


そこで気になるのが、保育料です。


「幼児教育・保育の無償化」という言葉を聞いたことがある方も多いでしょう。では、「幼児教育・保育の無償化」の中身を詳しく見ていきましょう。


令和元年10月からスタートした「幼児教育・保育の無償化」により、国の制度で「3歳から5歳までのすべてのこどもたちの利用料(保育料)が無償化※1」されました。「0歳から2歳までのこどもたちについては、住民税非課税世帯を対象として利用料が無償化」されています。


また、食材料費などは従来どおり保護者の実費負担ですが、「年収360万円未満相当世帯のこどもたちとすべての世帯の第3子以降のこども※2たちについては、副食費(おかず・おやつなど)の費用が免除」されています。


※1:幼稚園については、月額上限が25,700円です。

※2:国の制度では、保育認定のこども(2、3号認定)は、小学校就学前の範囲で、特定教育・保育施設等を同時に利用するこどもを最年長から順にカウント。ただし、年収360万円未満相当世帯の場合は、年齢制限なく、すべてのこどもを対象としてカウントします。


では、無償化にあたらない「0歳から2歳までのこども」の保育料は、どうやって決まるのでしょうか?


実は、保育料は、市町の条例などで決まっており、同じ栃木県内でも市町によって違います。また、同じ市町の中でも、保育料は市町村民税所得割額によって決まるため、世帯の所得に応じて変わってくるのです。お住まいの市町のホームページから確認できますよ。


でも、「0歳から2歳までのこども」の保育料も、負担に感じる方、「もっとこどもを持ちたいけれど、保育料が負担・・・」と思う方もいますよね。


そこで耳寄りな情報が、栃木県の「第3子以降保育料等免除事業」。その名の通り、世帯内に3人以上こどもがいる場合、「3人目以降の保育料が減免により無料になる制度」です。


また、この「3人目」のカウントについて、国の制度では「就学前で同時に保育所などを利用するこどもだけのカウント」ですが、栃木県では独自のカウント方法をとっており、「原則として、生計を一にする住民票上の同一世帯であって、保護者等が現に育てている18歳以下(18歳となった以降の最初に迎える3月31日まで)のこどものうち、3番目以降のこどもが対象」となっています。


つまり、上の子たちが卒園して小学生や中学生になっても、18歳以下なら、3人目のこどもはずっと保育料が減免により無料となる制度です。これはうれしいですよね!


そして、「3人目以降」ということは、こどもが4人、5人……といる場合、3人目も4人目も5人目も無料、ということなのです。


さらに、先ほど出てきた事業名「第3子以降保育料等免除事業」をよく見てください。「保育料」ではなくて「保育料等」。この「等」がキモなのです。この「等」には副食費が含まれます。つまり、保育料だけでなく、副食費(おかず・おやつなど)の費用も免除です。



さて、突然ですが、ここでビッグな朗報です!

まだ正式には決まっていないことなのですが、栃木県としての方針が出ていますので、この場を借りて発表します!


栃木県では、「令和6年10月から、認定こども園等に通う第2子のうち、3歳未満児(3号認定のこども)の保育料を免除する事業を実施し、子育て世帯の経済的負担の軽減を図る」としています。


つまり、今まで「0歳から2歳までのこども」の保育料については、「3人目以降」が免除になっていたのですが、令和6年10月からは「2人目又は2人目以降」も免除になります!


「第3子以降保育料等免除事業」と同じく、所得制限もなく、また栃木県独自のカウントによって、1人目が小学生になっても中学生になっても、18歳以下なら、2人目はずっと保育料が免除により無料です。とってもありがたい話ですね。



先輩保護者の感想!

○3人目が保育園に入って、保育料確定のお知らせが来たときに、「0円(無料)」となっていてすごくありがたかったし、びっくりした。一番手がかかるはずの生後2カ月で保育園に入れたので、「無料でいいんですか?」と本当にありがたかった。2人目も半額になったし、「3人目産んだ方が得?」と感じた。ありがとうございました。(いとうさん)


○こどもが4人いるので、2人分無料の制度を使わせていただけて助かります。(こまこまさん)



栃木県の5つの「子育て支援」をご紹介してきました。

この文章を読んで、少しでも子育てがラクに感じられたら幸いです。せっかくある制度、思いっきり使って、子育てを楽しんでくださいね!


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