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更新日 2025/09/24

病児保育という選択 vol.1 子どもが発熱、仕事どうしよう?困ったときは病児保育へ!


病児保育を利用したことはありますか?

栃木県の「はたらくママ」の割合は74.3%と全国平均より少し上回っていますが(注1)、病児保育に関しては“まだ利用したことがない”という方も多いようです。

栃木県にはいくつもの病児保育施設があり(注2)、“そばにいてあげたいけどどうしても今日は仕事を休めない!”というママパパの強い味方になってくれます。

では実際にどんなところでしょうか?宇都宮市と真岡市の2つの施設をピックアップしてご紹介します。ご利用の際は、各施設で詳細が異なるため事前にホームページなどでチェックを。

注1)

https://www.pref.tochigi.lg.jp/c04/pref/toukei/toukei/documents/r4_syuuchou_tochigigaiyou.pdf

注2)

https://www.pref.tochigi.lg.jp/e06/documents/r7byouji.pdf




病児保育とは?

病児保育とは、保育施設や小学校に通っている子どもが病気のため集団保育が難しく、ママパパが仕事を休めない場合等に、一時的に預かってくれるサービスです。看護師や保育士などの専門家が連携をとり、子どもの状態に合わせてお世話をしてくれます。




病児保育「西真岡Sick Kids」


「西真岡Sick Kids」 って、どんなところ?

こどもクリニックとカフェが併設された、カラフルでかわいい外観が目印。「病気になっちゃったけど、きりん保育園(Sick Kidsの愛称)に行くのは好き!」と、明るい気持ちで利用する子どもたちがいっぱい。保育士が手づくりした季節の飾り付けでお出迎えしてくれます。



木のぬくもりが広がる明るい室内には4つのお部屋があり、病状ごとに分かれて保育ができるようになっています。扉はすべてガラス戸で、保育士はどこからでも子どもたちの様子を見守ることができます。感染対策として陰圧室(注3)も完備されています。

注3)室内の空気が外部に流出しないよう、気圧を低く設定した部屋のことで、感染症の拡大を防ぐ役割があります



4人のベテラン保育士が在籍。病児保育施設には0歳〜小学生まで幅広い年齢の子どもが集まるため、その子の状態と年齢に合わせて、ひとりひとりが自由に遊べるように見守ってくれます。隣接するクリニックの看護師ともつねに連携をとり、預かる際は、看護師と一緒に医学的な視点を加えて部屋わりを決め、日中も急変時には素早く対応できるよう連絡を取り合っています。薬の投与なども可能で、不安なことは気軽に相談できます。小児科医の回診もあるので安心!



同じ敷地内に西真岡こどもクリニックときりんカフェを併設。病児保育を利用する場合は、併設のクリニックで優先的に診療してもらえるほか、保育中に容態が悪化した場合もすぐに対応してもらえます。発熱などで保育施設や小学校から連絡があった場合、保育士がお迎えに行き、クリニックで診察して預かるシステムもあります(事前登録が必要)。



病児保育のお昼とおやつは、お隣のカフェで用意してもらえます。子どもの体調や年齢によってメニューが選べて、アレルギー食もあります。また、朝子どもを預ける際、その日の夕飯としてカフェのお弁当を注文することも可能。帰宅後に料理をつくる負担を減らすために行っているサービスです。



西真岡Sick Kidsよりメッセージ

育児は一人で抱えず、家族で抱えず、さまざまな場所を頼ってほしいと思っています。元気なときは保育施設、病気のときは病児保育というように。子どもの熱や病気は、親が一番心配になるとき。その負担を家族以外で共有できる場として、7年前に「西真岡Sick Kids」を立ち上げました。年々周知が広がり、ニーズも増えてきたこともあり、今年から行政に働きかけて近隣にお住まいの方たちの利用もできるようになりました。予約したけど満席だったということが出来る限りないよう、受け入れ体制もしっかり整えています。病児保育がもっと浸透することで、安心して子育てができる社会になっていくことを願っています。




済生会宇都宮病院 病児保育施設 おはなほいくえん


「おはなほいくえん」って、どんなところ?

済生会宇都宮病院のすぐ近くにあり、うつのみやなでしこ保育園に併設された施設。済生会宇都宮病院で働く医師や看護師の専門知識と技術を活かしながら、病児の子どもを預かってくれます。利用者は1歳児と2歳児が全体の半数程度、年齢が上がるにつれて割合は減りますが小学6年生まで利用できます。



大きな窓から心地よい日差しが差し込む、広く開放感あふれる室内。感染症対策として、陰圧を保持する空調システムを導入した個室も2部屋完備。感染症のなかでも病状によってお部屋を分けて過ごすことができます。

個室の引き戸は強化ガラスで、見通しもよく安心。軽度の熱や咳など、日常生活でよく見られる病気(感染症でない)の場合は、広い保育スペースで、ひとりひとりがやりたいことをしながらゆったり過ごしています。年齢が近い子ども同士で自然と仲良く遊ぶケースなども。給食やおやつは、隣接する保育園の給食室から提供されます。離乳食、普通食、病児食から選べて、アレルギー対応もしてくれます。



保育士4名、看護師3名の計7名が在籍。1日の定員は12名で、子ども3名につき保育士1名の体制で受け入れていますが、個室で過ごす子どもが1名でもいる場合は、保育士が常にそばで寄り添って見守ってくれます。

看護師は、預かる際に医師の診断書をもとに問診を行い、保護者から子どもの病状や好きな遊びなどの聞き取りを行います。日中は病状に変化がないかを中心に経過観察を行い、記録を残し、迎えに来た保護者にその日の様子を伝えてくれます。薬の投与などの対応も可能。また、子どもの発熱などにより保育施設から保護者に連絡があった際は、保育士と看護師がタクシーでお迎えに行くサービスもあります(事前登録が必要)。



おはなほいくえんの看護師や保育士は、済生会宇都宮病院の小児救急看護認定看護師や感染管理認定看護師が開催する勉強会などを定期的に受講しています。特に感染症などに関しては、毎年視点を変えた勉強会を受講し現場で活かしています。また、小児科の先生も招いて、病気の対応などに関する日頃の疑問や、設備のことなどを相談できる機会も設けています。

コロナなどの感染症の受け入れに関しても、感染管理認定看護師の指導のもと万全な環境を整えています。



おはなほいくえんよりメッセージ

まだ病児保育を利用したことがないお父さんお母さんは、いざ困った、というときの預け先があることをまずは知っていただきたいです。おはなほいくえんは、お電話いただければ見学もできます。不安なく預けられる場所だと分かっていただければ、もっと気軽に利用できるのではないでしょうか。「明日、おはなほいくえんに行くよ!」というと喜ぶお子さんもいると聞いています。病児保育という選択肢があることで、お父さんお母さんの働き方の幅も広がるかもしれません。スタッフはみんなベテランですが、全国の研究会などにも参加して常にスキルアップをしています。安心して預けてくださいね。




病児保育を利用する時のポイント

病児保育を利用する際には、お住まいや疾患、施設などによって利用内容が異なることが多いため、慌てないためにも前もって利用方法を調べておくなど、余裕を持って準備しておくことが大切です。


各施設や市町のホームページや電話等で必ず確認してください。

栃木県 <R7年度> 病児・病後児保育事業実施施設一覧

https://www.pref.tochigi.lg.jp/e06/documents/r7byouji.pdf


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